仕事が終わる間際、「どうも体が疲れているぞ……」と思った。買い物を済ませて家に帰ると、案の定動く気がしなくなった。買ってきたUSBをパソコンに差し込み、昨日スマホから移したばかりの古い写真を移し替える。そして、移したデータをパソコンから削除する。ついでに、前のパソコンから今のものに移していた古いデータ類も、USBに移し替えてパソコンから消す。帰ってから出来たことと言えば、せいぜいそんなものだった。

 データの移し替えを思い立ったのは、スマホの動きが悪くなってきたので、データ容量を減らしてみようと思ったからだった。実際にやってみて、「なんでもっと早くやろうと思わなかったのだろう?」と感じた。僕のスマホには、歴代のスマホが撮り溜めてきた何千枚にも及ぶ写真が入っていた。それぞれ思い入れのある写真ではあった。だが、常に持ち歩かなければならないものは、そのうち1割もないように思われた。思い出のアルバムは、棚の奥にしまっていればいい。どうして今までこのことに気付かなかったのだろうと、僕は思った。それから、簡単なことというのは往々にして思い付かないものだとも思った。

 20時半を回った頃に遅い夕飯を摂り、それから洗濯をして部屋の中に干した。風呂に入る前に、メモ帳を取り出して開いた。とにかくメモ帳を開く習慣をつけることにしたのである。なかなか書くことが見つからなかったが、Twitterで気になった投稿についてあれこれ書いているうちに、2分の1ページくらいは埋まった。一度開けば何か書けるし、一度書き始めればある程度の量にはなる。メモとはそういうものである。僕はそれを知っていて、だからこそ面倒臭いと思って、メモをつけるのを嫌がっていたのかもしれない。そんなことをふと思う。

 さて、日記も書けたことだし、後はちょっと本を読んで寝るとしよう。

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(10月18日)